柴犬の夏毛がスカスカに!抜けすぎだけど大丈夫?地肌が見えるほどの抜け毛の理由とは?

犬も夏仕様になる季節がやって来ました。

愛犬が涼しそうになるのを見ると、嬉しいですね。

でも、柴犬の抜け毛の量にびっくりしたことはありませんか?

「涼しそうというより毛が薄すぎない?」と心配になる方もいるかもしれません。

柴犬の夏毛がスカスカになる理由として考えられることから、対策までご紹介します。

柴犬ならではの特性も踏まえて、見ていきましょう!

柴犬の地肌が見える!スカスカ!夏毛が薄いのは普通?

犬には春から夏(7月頃)にかけて冬毛から夏毛に生え変わる時期があります。

特に、柴犬は毛の生え変わりが激しい犬種と言われています。

暑い夏を涼しく過ごせるようになるといいですよね。

でも、あまりに毛が抜けすぎて地肌まで見えてきた…ということはありませんか?

夏毛とはいえ、あまりにスカスカ過ぎると心配になりますよね。

柴犬の毛が抜ける理由にはどんなことがあるのでしょうか?

柴犬の毛が抜ける理由とは

柴犬の毛が抜ける理由には、大きく分けて3つあります。

  • 換毛期
  • 病気
  • ストレス

ひとつずつ見ていきましょう。

換毛期

犬には、気温の変化に対応するため、古い毛が抜けて新しい毛に生え変わる『換毛期』があります。

時期としては、夏毛になる『春から7月頃にかけて』と、冬毛になる『秋から11月頃にかけて』の2回です。

ただ、気候の変動の少ない地域や室内で暮らしている子の場合は、換毛期が早まったり、遅れたりすることがあるので、観察してみてくださいね。

元々抜け毛の多い犬種である柴犬の換毛期には、抜け毛の量が一段と多くなります。

特に春の換毛期は、柔らかい冬毛がごっそり抜けるため、びっくりする量になります。

換毛期に毛が抜けることは、自然なことなので心配する必要はありません。

ですが、換毛期によって気づきにくいだけで、何らかの病気である場合もあるので注意が必要です。

愛犬の症状や行動の変化をよく観察して、気になるようであればすぐに獣医さんに相談するようにしましょう。

病気

考えられる病気としては、皮膚病ホルモン系の病気があります。

皮膚病には、主に細菌や寄生虫に感染する皮膚炎、アレルギー性・アトピー性のものがあります。

代表的なものとしては、

  • 湿疹や皮膚が赤くなる・虫食いのように毛が抜けるといった症状の膿皮症
  • 痒くて痒くてたまらない疥癬症
  • 皮膚が赤くなる・フケが出るといった症状の皮膚糸状菌症
  • 皮膚のベタつき・フケが出る・独特なにおいがすることもあるマラセチア皮膚炎
  • 免疫力の低下によって引き起こされるニキビダニ症
  • 掻く・舐める・噛む・こすりつけるといった行動が見られるアレルギー性皮膚炎
  • 穴があいたように毛が抜けたり、皮膚が赤黒くなったりするアトピー性皮膚炎

などがあげられます。

脱毛を引き起こすことのあるホルモン系の病気としては、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症などがあります。

ホルモン系の病気には、痒みや発疹が見られないこと・左右対称に毛が抜けるといった特徴がみられるようです。

同時にいくつもの皮膚トラブルを抱えることもあり、見た目だけでは判断できない場合があるということも忘れないようにしましょう。

愛犬が痒がっている、脱毛している、毛が薄くなったと思う場合や、それが換毛期でない場合は特に、すぐ受診するようにしてください。

ストレス

精神的なストレスを感じている場合もあります。

犬は、ストレスを感じると自分の毛を舐めたり、引っ張ったりしますが、一箇所を集中して刺激する習性があるため、そこだけがハゲてしまうようです。

環境の変化などで、ストレスを感じる子が多いようです。

ストレスの原因を見極め、解消してあげましょう。

犬の毛が抜ける原因は部位によって異なる!口の周りの毛が抜ける時に考えられることは?

毛が抜ける場所からも、原因を考えることができます。

全身に症状があらわれるものが多いですが、特徴的なものもあります。

口の周りの毛が抜ける場合には、食物アレルギーが考えられます。

疥癬症の場合も、全身に症状が出ますが、顔面や耳から症状が出ることも多いようです。

また甲状腺機能低下症の場合には、鼻の上の毛が抜けることがあります。

ニキビダニ症の場合も、頭や顔・目の周り・四肢に発生する頻度が高いと言われています。

柴犬の換毛期は戦い!みすぼらしい姿・はげるのは仕方がない?

柴犬の換毛はすさまじく、飼い主さんにとって毛の処理は大仕事になります。

換毛期の前後で愛犬の姿がすっかり変わったと感じることがあるのではないでしょうか?

夏毛への換毛期には、「みすぼらしい姿になって…」と嘆く飼い主さんもいるかもしれませんね。

柴犬の毛がこれほど抜けるのには、こんな特性があります。

  • 柴犬は抜け毛が多い
  • 柴犬の毛の抜け方
  • 柴犬の皮膚が弱い

早速みていきましょう。

柴犬は抜け毛が多い

柴犬は短毛でありながら、普段から抜け毛が多い犬種です。

それは、柴犬の毛の構造が『ダブルコート』、二重構造になっているからなのです。

外側の硬い上毛(オーバーコート)で皮膚を守り、その下に生えている下毛(アンダーコート)で体温調節をしています。

この構造によって、体温が逃げにくくなり、冬の寒さに対応できるというわけです。

換毛期にはこのアンダーコートが生え変わるのですが、この毛がふわふわで軽く、絨毯などに絡んだり風で舞い上がるため、後始末に困ります。

柴犬の毛の抜け方

柴犬は換毛期になると、アンダーコートが綿毛のようにモコモコした毛の塊になっていくつも浮き出てきます。

少しずつ長期間抜け続けるパターンもあるようですが、束になってごっそり抜けていくことが多いようです。

そのため一時的にある部分だけスカスカになったり、ハゲてしまうこともあるようです。

ブラッシングの仕方によって、ハゲてしまうこともあるので注意してくださいね。

柴犬は皮膚が弱い

柴犬は他犬種に比べて皮膚が弱いと言われています。

換毛期に抜け毛のケアを怠ってしまうと、簡単に皮膚病を招いてしまいます。

普段から定期的なお手入れを心がけるようにしましょう。

換毛期は、特に要注意です!

シャンプーで犬の毛が抜ける!しても大丈夫?

柴犬のお手入れに、シャンプーはとても大切です。

シャンプーをすることで、皮膚や毛を清潔に保ち、ノミなどの寄生虫から守ることもできます。

抜け毛を一気に流すこともできるので、ブラッシングと併用してお手入れしてあげてください。

ですが、やりすぎは逆効果です。

シャンプーの頻度としては、月1回程度を目安にしてください。

やりすぎると、必要な皮脂まで落としてしまい、逆に皮膚や毛を痛めてしまいます。

どうしても汚れやにおいが気になる場合は、蒸しタオルで拭いてあげるといいですよ。

また、根元までしっかり乾かすことがとても大事です。

柴犬はなかなか乾かないという特徴がありますが、生乾きで放置してしまうと菌が繁殖してしまうので気をつけてください。

乾かす時には、ドライヤーで火傷しないよう、体に近づけ過ぎないようにも心がけましょう。

シャンプーは大切なお手入れですが、皮膚や毛に何かしらのトラブルを抱えている子の場合には、まず獣医さんに相談してみてください。

柴犬の抜け毛の対処法

柴犬にとって、抜け毛の問題は切っても切れないものです。

以下のタイプ別に対処法をまとめてみました。

  • 換毛期の場合
  • 病気の場合
  • ストレスの場合

日頃から気を付けられる対処法もたくさんありますよ!

換毛期の場合

換毛期には、毎日のブラッシング月1回程度の定期的なシャンプーを欠かさないようにしましょう。

こまめにブラッシングすることが、愛犬の健康だけでなく、部屋の掃除の面でもプラスになります。

ブラッシングの時には、皮膚を傷つけないように注意してくださいね。

病気の場合

抜け毛を引き起こす病気の治療を行うことで、改善されていきます。

寄生虫や細菌による皮膚炎の場合には、薬で原因を排除することになります。

ホルモン系の病気の場合も、主に投薬による治療が行われます。

アレルギー性の皮膚炎の場合には、症状を引き起こすアレルゲンを特定し、取り除くことになります。

食物アレルギーの場合は、愛犬に合うフードやおやつを見つけることが大変かもしれません。

獣医さんや看護師さんにも相談しながら、根気強く行ってください。

何より早期発見・早期治療がカギになります。

日頃からスキンシップをとり、異変に気づいたら、すぐに獣医さんに相談しましょう。

ストレスの場合

愛犬のストレスの解消が必要になります。

なるべく急な環境の変化は避けるようにしましょう。

毎日の散歩など、愛犬とよく遊び、スキンシップをとってあげることが大切です。

ただし、ストレスだと思っていても、違う病気の場合もあるので、自己判断せず、獣医さんに相談してください。

夏毛に切り替わる時期にこそ注意したい点とは

夏毛に切り替わる時期は、梅雨の時期と重なってしまう場合が多いです。

梅雨時の湿気と換毛期が絡んで、より皮膚疾患が出やすくなります。

湿気や熱がこもらないように、ブラッシングを欠かさないように気をつけてください。

まとめ

柴犬の夏毛がスカスカになる理由や、注意したい点を紹介しました。

換毛期だからなのか、何かの病気なのか、判断が非常に難しいものですね。

獣医さんに相談するのが良いと思っても、愛犬のストレス具合などを考えると悩ましく思うかもしれません。

普段からよくスキンシップをとって、よく観察し、その上で飼い主さんが何かおかしいと感じたら、それは受診するべき時かもしれません。

自己判断の難しいことでもあるので、そんな時にはためらわないでください。

柴犬の換毛期(特に夏毛に変わる時)は、本当にお手入れの大変な時でしょう。

でも、それもまた柴犬の魅力として楽しめるといいですね。

夏毛に変わって、新たな姿になった愛犬と夏を満喫していきましょう。

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